2025年7月1日、早稲田大学ビジネススクールの牧 兼充(まき かねたか)准教授(経営学博士)と株式会社シフト・ビジョン(代表取締役会長 大滝 令嗣 代表取締役社長 田口 佳子)は、日本の中堅企業におけるイノベーション成功確率を高め、収益拡大と事業成長を実現することを目的に共同研究を開始しました。
本研究は「ヒューマン・センタード・イノベーション・マネジメント(人間中心の視点)」、「科学的思考法」、「エビデンス・ベースド・マネジメント」を統合し、新たなイノベーション・マネジメント手法を開発します。
共同研究の目的
本研究は以下の3点を柱として推進し、これらを統合した実践プログラムを開発します。
a. ヒューマン・センタード(人間中心の)イノベーション・マネジメント
人は無意識に多くのバイアスに影響されて意思決定をしています。これを理解し、自分や組織の思い込みを認識することが、現実に即したイノベーション創出の第一歩となります。
b. 科学的思考法
仮説を立て、実験や検証を通じて因果関係を見極めるアプローチです。バイアスを取り除き、根拠に基づいた判断を可能にします。
c. エビデンス・ベースド・マネジメント
イノベーションの施策と成果の関係を明確にし、データや事実に基づいて意思決定を行うことで、再現性のある成果を実現します。
上記プログラムにおけるフィールド実験手法の教育や、複数企業における成果の蓄積と横断的分析を通じて、経営に資する知見を社会へ波及していきます。

日本企業のイノベーション創出における課題とは?
日本企業において「イノベーション創出」が思うような成果につながらない背景には、大きく2つの課題があります。
- イノベーションの意思決定プロセスにおいて人間中心の視点が欠如している点です。
人間の意思決定や行動は、様々な認知バイアスに影響を受けやすく、それが誤った判断に至るリスクを高めています。 - イノベーションの要因と成果の関係性を科学的エビデンスに基づいて検証する手法が十分に活用されていない点です。
そのため、「どの施策が成果につながったのか」という因果関係の把握が難しく、再現性のあるイノベーション戦略を描くことが難しくなっています。
このような状況において、日本企業がイノベーション創出を成功させるためには、「ヒューマン・センタード(人間中心)の視点」を取り入れること、「エビデンスベース」のイノベーション手法を習得することが必要です。これらを実践することで、意思決定の質を高め、持続的かつ再現性のあるイノベーションを起こしていくことが可能になります。
牧兼充准教授プロフィール
早稲田大学ビジネススクール准教授
早稲田大学総合研究機構科学技術とアントレプレナーシップ研究所所長
2015年カリフォルニア大学サンディエゴ校にて、博士(経営学)を取得。スタンフォード大学社会・環境工学科客員准教授、カリフォルニア大学サンディエゴ校ビジネススクール客員准教授、慶應義塾大学理工学部訪問准教授、高知大学客員教授、宇都宮大学客員教授などを歴任。日米の大学において理工・医学分野での人材育成、大学を中心としたエコシステムの創生に携わる。専門は、技術経営、アントレプレナーシップ、イノベーション、科学技術イノベーション政策、フィールド実験など。経済産業省産業構造審議会イノベーション小委員会委員、内閣官房「創薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議」構成員、経団連「Science to Startup Task Force」メンバー、文部科学省戦略的調査分析機能に関する有識者懇談会委員などを歴任し、日本のイノベーション政策に深く関わる。その他、社会貢献活動として、日経クロステックが選ぶCTOオブ・ザ・イヤーの審査員等を務める。著書に「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」(単著、東洋経済新報社)、「科学的思考トレーニング意思決定力が飛躍的にアップする25問」 (単著、PHPビジネス新書) などがある。
個人サイト: Kanetaka M. Maki, Ph.D. Official Site
イノベーションプログラムご紹介セミナーを実施します!
本共同研究の開始を記念し、イベントを開催します。
- 日時:2025年10月22日(水)15:30〜18:00(17:00〜18:00はネットワーキング)
- 会場:AP赤坂グリーンクロス 4F(東京都港区赤坂2-4-6)
- 内容:基調講演・パネルディスカッション
- 申込フォーム:こちら
※オンラインでの参加も可能です。
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